矯正装置
歯の矯正治療に使用される「矯正装置」は多種多様で、一般的に使用されているだけも数十種類に及びます。年齢や症状以外にも、日常生活を送る上でなるべく支障にならないものを、患者さんの意見もしっかりお聞きした上でご提案いたします。下記は、矯正治療で使われている代表的な矯正装置です。
マルチブラケット装置
矯正治療の目的の一つは、咬み合わせを正しいものにすることです。「マルチブラケット装置」は、歯の表面にブラケットと呼ばれる器具を貼りつけて、アーチワイヤーをその溝に通し、ワイヤーの弾力を利用して3次元的に歯を精密、かつ正確に移動させることができます。
医療の進歩にともない、矯正装置のサイズもどんどんコンパクト化されています。さらに、一見して装置をつけていることが分からない透明タイプや、お洒落を演出できる様々な色合いのカラーリングも用意されています。
医療の進歩にともない、矯正装置のサイズもどんどんコンパクト化されています。さらに、一見して装置をつけていることが分からない透明タイプや、お洒落を演出できる様々な色合いのカラーリングも用意されています。
矯正治療で最も多く使用される、代表的な矯正装置です。 |
装置をつけていることを分かりにくくするための、透明のブラケットです。耐久性も通常の装置に劣ることがないため、安心して使用いただけます。 |
ワイヤーを固定するためのゴムに色をつけることにより、お洒落を楽しむことができます。ゴムの色は、毎回交換できるようになっています。 |
チンキャップ装置
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ヘッドギアー装置
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リンガルアーチ装置
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クワドへリックス装置 (スローエクスパンジョン装置、緩徐拡大装置)
バネの力により、上顎の歯列の横幅(歯列弓)を拡大したり、奥歯の傾きやネジレなどを修正したりするために使用される固定式の装置で、成長期の患者さんに用いられるケースが多いです。
床嫡正装置 (緩徐拡大タイプ)
乳歯と永久歯が生え変わる幼少期に使用されることが多く、歯茎が狭い患者さんによく用いられます。取り外しが可能なことから、歯磨きなどの歯のメンテナンス性に優れています。
ただし、使用する時間により、矯正効果に差が生じやすく、確実性に欠ける点がデメリットとして挙げられます。
ただし、使用する時間により、矯正効果に差が生じやすく、確実性に欠ける点がデメリットとして挙げられます。
ラッピドエクスパンジョン装置 (急速拡大装置)
上顎の歯列の横幅(歯列弓)を広げるための矯正装置で、永久歯が生えている部分のスペースづくりを行うことができます。金属製のバンドと太いワイヤーと拡大ネジで構成されていて、固定式なので自分で取り外すことはできません。上顎と下顎のバランス改善にも効果を発揮します。
バイヘリックス装置 (下顎の緩徐拡大装置)
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エクテンションリンガルアーチ装置
上顎第1大臼歯(6歳臼歯、奥歯)を後方へ移動させるための、固定式の矯正装置です。成長期のお子さんの上の前歯の凸凹を治すために使用されていて、上顎第1大臼歯を後方へ移動させることにより、永久歯が生えてくるために必要なスペースをつくり出すことができます。
スライディングプレート
取り外し可能なプラスティック製の装置で、下顎歯列に取りつけることにより、上下の歯の干渉をなくすことができます。効果を継続させるためには、長期間の装着が必要となります。
ジャンピングプレート装置
咬合斜面板とも呼ばれる、上の前歯をひっこめて咬み合わせをよくするために使用される装置です。前歯の咬み合わせが深い、成長期の深い出っ歯を改善させることが可能で、上顎と下顎のバランスを整えることができます。
リップバンパー装置
主として出っ歯の改善に使用される装置で、専用のバンパーによって、唇からの圧力を抑え、前歯の歯ならびが悪くなるのを防ぐこともできます。
タングクリブ
主として幼児の舌突出癖を防止するために使用される、舌癖を除去する矯正装置です。幼い子どもによくみられる舌を突き出し歯を押す動作は、出っ歯やすきっ歯などの歯列不正の原因となってしまいます。
ホールディングアーチ
上顎の奥歯が、前方に移動しないようするために利用される固定式の矯正装置です。永久歯の抜歯が必要になる矯正治療に使用され、歯列矯正治療中に長期間装着することはほとんどなく、必要なくなった時点で取り外されます。
ダイナミックポジショナー
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